夜更かしをして12時ごろ起床。
低気圧やらコロナの第四波のニュースやらで気が重かったのだが、昨日とは打って変わっていくらか気持ちが楽だった。
その理由として「人を信じられなくてもいいのではないか」と開き直れたということが挙げられる。いわば『絶望名言』に記されていた、「倒れたまま生きていく」という言葉がようやく腑に落ちたのだ。
ここ数週間の私はさまざまな人間関係に傷つき、人を信じられない自分をいたく責めていた。しかし人間関係のトラブルで被害を被っているのはこちらなのだし、人を信じられないからと云って生きていてはいけないという法はない。
医師に専門的なカウンセリングが必要だと云われたけれど、結局のところ自分の認知の歪みの問題なので、それは最終的には自分で修正していく必要がある。自分を癒せるのは最後は自分自身でしかないのだろう。
以前、義姉から野性味の強い猫の話を聞いたことがある。
何匹も生まれた子猫のうち、その子猫は餌を食べるにも野生を露わにしていて、懐くこともなく、やがてふいと家から出て行ってしまったのだという。行方は杳として知れない。
私自身も生まれてこのかた人間と親しく交われた試しがないし、学生の頃はゼミの教授に「もう少し皆と仲良くできないんですか」とたしなめられた。
私もまたその野性味の強い猫なのかもしれない。
そう考えると、もうこればかりは私の手に余る性質の問題だし、考えすぎてもしょうがないと思い至った。生まれついてそういう性質を持ってしまったのだから、人間を信じられなくても致し方ないのだろう。
(発達障害とか、アダルトチルドレンとか、他のさまざまなメンタルの持病のことはさて置いて、もっとプリミティブでレッテルを貼りがたいものとして「性質」という言葉をここでは用いたことを一応書き添えておく)
そう割り切るといくらか気持ちも楽になる気がした。
同時にここ最近の私は「もう少し皆と仲良くできないんですか」という教授の言葉を自分自身に強いてしまっていたのだということにも気づいた。
無理なものは無理だと割り切っていて、誰の賛意を得られなくても歩いていけた20代の頃の私は、もっと自分というものを貫いて生きていたのだと思う。
30代になり、持病が増えて気持ちも後ろ向きになっている今、過去の自分の姿を思い起こすと、少しだけ勇気をもらえる気がする。
それから何本か記事を書いた。
専業主婦ブログにはまだ日記を書けそうにない。
できるだけ明るく振る舞うことを自分に強いてきて、少々疲れてしまっている。
しばらくは無難な記事がつづくと思うけれど、こうして想いの丈を吐き出せる場があり、それを読んでくださる方がいらっしゃるということにまずは感謝したい。
今日は本は読めずじまいで、ここのところ俳句も詠めずにいる。
本当は今すぐにでも『絶望名言2』を読みたいのだけれど、ここのところ散財してしまっているので、しばらく先になるかもしれない。
願わくばこのブログも『絶望名言』のように、絶望のさなかにある人の少しばかりの心のなぐさめとなってくれればいいのだが。それだけを願っている。
主人が帰宅して四方山話をしながら作ってくれた夕食をいただいた。
私が大好きなアボカドとマグロの醤油漬けで、ここのところお肉つづきだったので作ったのだと云う。
主人は海鮮が苦手なのに、最近食欲不振で、ひとりのときは欠食することも多い私を気遣ってくれたのだろうと思うと、ありがたさとともになんともやりきれない気持ちになってしまった。
つくづくこんなに不徳な身が申し訳ないと思う。
せめてその想いのいくらかでも返せていればいいのだけれど、私の心は不安定に揺れてばかりで、ちっとも定まらない。
昨日の誕生会を楽しかったと振り返っていたので、それだけがせめてもの救いだった。
こうして日々いろんなもの想いとともにを与えてもらっているということは忘れずにいたいと思う。
そして夕食をいただいたあと、ダージリン1stフラッシュを淹れて、東京喰種5・6話を観た。
ニシキ先輩の過去と、人を信じられなくなったところからの貴未さんという恋人を得て、ただ唯一信じられる存在になっていくというくだりがもうたまらなくて滂沱の涙を流すしかなかった。
たとえ他の人を信じられないとしても、命を賭けられる存在がいるということが、これほどまでに貴いことなのだと、東京喰種を観ているとまざまざと思い知らされる。
人と喰種の関係は複雑で、その複雑さを踏まえながら丁寧に克明に描いていこうとする作者の姿勢が痛いほど伝わってくる。
もともとニシキ先輩は性格がダメなところも含めて愛おしいなぁと思っていて、6話であんていくの制服を着ている姿に打ちのめされてしまった。
というわけで早々と東京喰種で好きなキャラクターが決まりそうだ。
キャラクター造形は大味なのだけれど、その人間と喰種という葛藤がきちんと掘り下げられているので、毎回とても見応えがあって夢中になっている。
未だにBANANA FISHの影響を引きずったままだけれど、この新たな物語の世界もしっかり味わいたい。