結局朝4時まで眠れず、それからようやく眠って11:40に起床。
重い体を引きずって朝食を摂って、主人と裏世界ピクニックのつづきを観た。
お供の紅茶はルピシアのサクラ。
やはり裏世界ピクニックはホラーとしては片手落ちな感が否めない。
キャラクターと怪異現象があまりにもかけ離れたところにあって、両者の接続点は身体の異変としてしか描写されていないし、内面性の掘り下げがなされていないので、どうにも怖さを感じない。
詳細はまた別のブログに書いたので繰り返さないけれど、人間性の負の部分が強いタッチで描かれるホラー作品は、今の私にとってはまさに『絶望名言』にも等しい効果をもたらしている。
PTSDによる人間不信に苛まれ、周囲の人間とうまく関係を築けない私にとって、ホラーに描かれる人間関係の嫌らしさはとてもシンパシーを感じる。
プロの作家の先生にホラーを書くように勧めていただいたのも、決して理由のないことではなかったのだと今さらのように痛感し、ふたたびホラーを書きたいという想いが心に兆してきた。
私が扱うテーマは、どうしても私にとって避けがたい宿命のようなものなので、しばらくは距離を置いていたかったのだが、ふたたび構想を練りはじめてもいいかもしれない。
大まかな構想は頭の中にあるし、病状さえもう少し安定すればいいのだが、まだ落ち着きそうにないので、執筆まで至るには時間を要しそうだ。
とにかく今は焦らずじっくりと自分の諸問題と向き合うしかない。
この日記を書いていて、だんだん自分自身の内面性をいかに掘り下げて描写していけばいいのかということと、そうして絶望を描くことが少なからず読者の皆様にとって何らかの意味を持ちうるという感触を掴めたので、あとは小説に転換していく力と気力が欲しい。
今は図書館エッセイ本の完成に向けて原稿を進めているところなので、ひとまずそれが一段落したら考えたい。
そうしているうちに第二散文詩集『真珠姫の恋』がまた売れたということを知った。
耽美主義を掲げ、SF・中華幻想・仏教、そして著者のふるさとへの憧憬をテーマとした、第二散文詩集です。
以下の十編の詩を収めています。
-収録作品-
青磁の爪
白狐譚
鶯姫
エリザベート・バートリの末裔
いにしえのうた
最後の手紙
人体標本
真珠姫の恋
補陀落渡り
地獄の白百合
どうやら現時点で売れ行きはこの第二詩集の方に軍配が上がるようだ。
第一散文詩集『挽歌-elegy-』も併せてご紹介させていただきたい。
罪人の冠を頭にいただき、人の子を惑わしたすべての女の恨みを纏って、私は消えてゆく。
嘉村詩穂の個人詩集。 個人サイト「紫水宮」と主宰している文芸サークルかもめのweb文芸誌「かもめソング」に発表した詩に、書き下ろしを加えた散文詩集です。
耽美主義を掲げ、表題作となった「挽歌」を中心に、主に和風・東洋風の幻想的な詩を収録しています。
-収録作品-
マディソン
鴎
逝春(せいしゅん)
よみひとしらず
或神話研究者の最期
挽歌
或楽師の書簡
緋鯉抄
調香師の終末
秋菊
夕波千鳥
秘仏
雪女郎
墨色の使徒
実家LINEに一応報告したところ、「一冊でも売れればプロだよ」と父からメッセージがきた。
プロを名乗るにはおこがましい身分だし、詩は10年書きつづけているけれど、未だに初心者だと思っている。まだまだ模索をつづけなくてはならないし、耽美主義から一旦脱してより内面性を掘り下げようと今は苦心しながら詩作をしている。
そうした試みを志向している連載中の詩集に新たに評価をいただいた。
どうやら300PV、♥30を突破したらしい。
Twitterから離れて、コンスタントに宣伝をしたり、評価をいただいたりする機会が乏しくなってしまったが、それでも書きたい時に書くというスタンスに切り替えたので、評価の如何に関わらず詩を書きつづけようと思っている。
とはいえ一方でこうして評価してくださる方がいらっしゃることもきちんと心に留めておきたい。
私はもっぱら書くことだけに夢中になってしまいがちで、評価を評価としてきちんと受け止められない性格なので、感謝の気持ちは忘れずにいたい。
それからまったく原因不明の希死念慮にいきなり襲われて、呻いていると主人が部屋を訪ねてきてくれた。思わず「しにたみのおさしみ」と云おうとしたけれど、死にたいとそう軽々しく云うものではないし、それが礼儀というものなので、「おさしみ」とだけ云っておいた。
主人は布団に横になるように云ってしばらく話したあと、夕食を作ってくれた。
しばらくうとうととしていると玄関のチャイムが鳴って、昨日注文していた『高柳誠集成』が届いた。
詩歌棚にすべて収まりきらないので、ひとまず現代詩だけ別の棚に移して、もう少し生き延びるしかないと思い改めた。
朝吹亮二の詩集なども集めたいのだけれど、あいにくと古書価がなかなか良いお値段なので、しばらく先になりそうだ。『ホロウボディ』は新品で手に入りそうなので、こちらもいずれ手に入れたい。
またかつてTwitterを通じて知った岩倉文也の詩集も気になっている。
こちらもぜひ併せて手に入れたい。
夕食をいただきながら裏世界ピクニックを観たあと、主人とルピシアのキャラメレでお茶をした。
主人がこの連休は一緒に過ごせて楽しかったと云ってくれたので、ひとまずほっとしている。
私にとっては精神的な困難と直面しつづけた連休だったけれど、それでもとりあえず生きて連休明けを迎えられることに感謝したい。
この間Twitterに戻れないという葛藤と、発達障害の友人に連絡したくてもふたたびカサンドラ症候群に陥るのではないかという葛藤に苛まれつづけてとても苦しかった。
それでも実家の家族とも電話で話せたし、総合的に考えれば良い連休だったと云えるのかもしれない。
「しにたみのおさしみ」状態は今後もつづきそうだけれど、何とか乗り越えて朝を迎えたい。