なんとか母の介護が始まるかもしれないという思いから気持ちを逃そうとするのだけれど、やはりどうしてもうまくいかない。
17日は家族が遠出していたので、そのタイミングで心療内科の主治医と話せればいいなと思ったのだけれど、あいにくと日曜日でそういうわけにもいかず、それでも帰省中に話すタイミングを掴まないと「あなたは帰省中は平気だったんですね」という評価を受けかねない。
以前にもそういうことがあって、受診日までひたすら我慢をしていたら、事の深刻さが伝わらないということがあった。
都の相談窓口を利用しようかとも思ったのだけれど、認知症の診断のような専門家でなければ判断できないことを判断してらうことは無理な話だし、主治医と話さなければどうしようもない。
ひとりで抱え込んでいるのもつらくて、やめておこうかとも思ったのだけれど、妹と電話で話をして、お互いに「本当に悩みのない時間って大学時代の4年間だけだったね」という話になった。
妹は社会人として働いていて、婚活のことなど、さまざまに悩みが多いようだった。
そうした負担を分かっていたから気が引けたのだけれど、姉妹でシェアしておかないと、この先本格的に介護が必要になった時に困ってしまうのもたしかで、今のうちから協力関係を築いておかねばならない。
祖父母の介護をしている母の話を聞いていると、身内の中でもさまざまなパワーバランスがあって、なかなか難しいようだ。
その点私たちは血を分けたふたり姉妹だからいいのだけれど、私たち姉妹の住む東京と、実家のある長崎という距離の問題もあり、また祖父母がまだ介護を必要としていて、長崎から離れるに離れられないという現状もあって、なかなか課題は多い。
そうした時に二つの記事と出会った。
ひとつは石川理恵『自分に還る 50代の暮らしと仕事』という本の著者紹介の記事で、30代で介護を経験したということが綴られていた。
30代から介護をしなければならないかもしれないということに、理不尽さを抱いているのが正直なところなのだけれど、こうして30代で子育てをしながらも介護の経験を経てきた人がいるのだと知ったことで、いくらか気持ちが楽になったのもたしかだ。
ぜひこの本も買って読みたいと思う。
またたまたまTwitterで知ったこちらの記事も、ちょうどタイムリーだった。
実家の場合は長崎にあって、飛行機での移動になるので負担が大きく、できれば東京に拠点を構えて、そこで姉妹で介護をするというのが一番いいのかもしれないと、妹とは話している。
それが一番現実的なことではあるのだけれど、実家の経済的な事情や、祖父母の介護の問題もあるので、しばらくは父に様子を見てもらうということしかできないのかもしれない。
ただ長崎と東京を往復しながら介護をするというのはあまり現実的ではない。
主治医と話して、認知症の可能性があると云われた場合には、直接父に電話をして、できるだけ協力を仰ぐということを考えたい。
私の思い過ごしならばそれに越したことはないのだれど、気になる点がいくつもあるのは確かなことで、それはこの本に書かれている特徴とも似通っている。
さらに若年性アルツハイマーを扱った本もさまざまに出ているようなので、こちらも参考にしたい。
まだ診断が降りたわけではないので、ひとまず主治医の判断を待ってからということになるけれど、心の準備はしておきたい。
身近にそういう人がいないことで焦りも募る一方だけども、この機会に友人と話をしてもいいのかもしれない。
いずれはそれぞれが介護の問題と直面することになるし、誰もが避けては通れない。
そうした時に話をしておくのは、いずれ彼女たちがそうした問題に突き当たった時に打ち明けられる相手がいるということにもなるのかもしれない。
母がスピーカー通話で友人と話しているのを聞いていると、それぞれが大変な思いをしていることが伝わってきた。
私には身近な問題をそうしてシェアできる間柄の相手はそう多くはないけれど、それでもその限られた相手とはできるだけ密に連絡を取りたい。