気持ちが挫かれそうになっている。
ただでさえコロナ禍でまともに小説を読めなくなり、また小説講座で適応障害になって小説が書けなくなり、再三にわたる挫折に新たな一ページが加わったのだけれど、詩歌を作ることも、本を読むことも、意を決しなければなかなかできなくなっている。
まだここで気持ちが折れるわけにはいかない。たとえどのような状況下であるにせよ、人は文学を紡いできたし、私もその末席を汚す人間として文学に携わっていたいと思う。
時代のせいにしてもしょうがないし、自分にできることを精一杯やっていくしかないのだろう。このような状況でも新たな詩人や歌人は生まれているのだから。弱音を吐くのはいいけれど、それを云い訳にはしたくないと強く思う。
せいぜいやれるだけのことを地道にやっていくしかない。一発逆転なんてどこにもないし、起死回生はどのような状況下であれ、努力をつづけた人間のみに与えられると思っている。
ここのところ仮面ライダーWのサブヒーロー、仮面ライダーアクセルのテーマ曲「Leave all Behaind」をお守りソングにしている。
すべてを振り切って駆け抜けていきたい。欲に塗れた嫉妬のまなざしも、居丈高な軽視の目も、何もかも。その先にはきっと自由があると信じている。
思えば幼少期から勉学を続けた先に自由が待っていると信じてきた。
小中高といじめつづけられてきたけれど、周りの視線を振り切ってひとり黙々と勉学に打ち込んで九州の私立高校から都内の有名私立大学に入って、私の夢は一つ達成された。
しかしそこから先の光が見えなくてつらい気持ちを抱えていたのは確かなことで、作家という夢はあったけれど、それは適応障害という形で手折られてしまった。
それでもまだ私の中に闘志は残っている。ファイティングポーズを取らなければあっという間にこうして折られてしまう。詩を書くに際しては常に前衛を求めなければならないし、それは私自身の闘志と分かち難く結びついている。
戦いつづける意思がなければたちまち重力に足を取られる。それは時代であったり、30代という年齢であったり、あるいは女性というジェンダー的役割であったりするけれど、とにかくその重力に逆らい続けなければならないことは確かで、重力に負けた瞬間に私はただの30代の専業主婦になってしまう。
だからまだ負けるわけにはいかない。重力に逆らいつづけることを恐れてはならない。