ANIRON

ひとりごと日記

2022.03.21 #2 短歌を考える&ココア共和国での散文詩初落選

前述の通り、歌誌『月光』66号が届いたので、こちらは開封してすぐに読んだ。

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野志保の短歌を目当てに購入。彼女の短歌と、大和志保の連作が良かった。
ただ全体として前衛短歌の限界を感じたこともまた事実で、月光に入りたいという気持ちもどこかにあったのだけれど、やはり難しいという思いに至った。
ひとつには短歌の表現に多様性がなかなか生まれないこと、前衛短歌を掲げてはいても、その枠組みの狭さを感じざるを得ないことに落胆を覚えた。
気持ちのどこかではまた耽美的な歌を詠みたいという気持ちがあったけれど、その短歌の居場所はとても限られていて、少なくともここにはない。
私の技量では同人で細々とやるのが関の山だと感じる。
少なくとも今は自分の志向する方向性で進みたい。

実は朝に短歌を9首詠んで、本当は耽美的な作風で短歌を作りたいのだよなという思いもあったのだけれど、その歌の居場所を見つけることがなかなか難しく、また水原紫苑を読んで、到底私にその技量はないと痛感するに至った。

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その圧倒的にして切実な動機から端を発した覚悟のほどを嫌というほどひしひしと感じて、これは並大抵の覚悟では文語短歌を詠めないなと感じた。

彼女は万葉集以来の伝統を自身の短歌を以て打ち壊そうとするだけの動機があり、さらにその並々ならぬ力量がある。おそらく現代歌人の中でも当代随一の歌人と云っていいのだろう。

それに比べて文語でうわべだけの言葉遊びをすれば耽美的な短歌が詠めると思っていた過去の私がいかに浅はかだったことか。まざまざと思い知らされる思いがした。

この一年読んできた歌集の中でも、もっとも練度の高い、そして水晶の結晶のように研ぎ澄まされた一冊だと感じた。

今は口語で平易な短歌を詠んでいる。

そのことに関して後ろめたさや気後れがないとは云わない。

ただ文語で詠むだけの必然性が私の歌にはないし、むしろ口語の方がその必然性を帯びているということは以前にも書いた。

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また文語は正確に使いこなせなければ一発KOされてしまうこと、自分自身にその技量がないことを半ばいじけるようにして語ったのだけれど、主人に「きみの表現したいことは口語の方が合っているのかもしれないよ。NHK短歌大会でも口語短歌を評価してもらっているし」と云われた。

口語で短歌を詠むことは気恥ずかしいという思いがかねてからあって、文語を使いこなせない自分を深く恥じてきた一面があったのだけれど、考えてみれば私が今表現したいことは、耽美的・審美的・高踏的な短歌ではなく、もっと自分に近しいところにある短歌なのだと思う。

口語で短歌を詠む是非はさまざまな議論があるのだろうけれど、少なくとも自分の表現に即した文体を選ぶことは絶対に必要なことで、そこに乖離があると途端に短歌としての格調を失してしまうのだろうと思う。

以前、かねてから愛聴している「北欧、暮らしの道具店」のチャポンと行こう!を聴いて、その中で「自分の強みとは、自分で決めるものではなく、お客様に判断していただくもの」という厳しい言葉と出会った。

youtu.be

チャポンと行こう!:Apple Podcast内の第103夜:長所と短所は紙一重!自分の強みってどう見つけた?(2022/3/13公開)

その時には「随分と厳しいことを云うなぁ」と思っていたのだけれど、創作もまた読者によって読まれなければ完成しないという点では、同等かそれ以上に他者からの評価を重んじなければならないということになる。

私の場合は、最も近しい他者である主人をはじめ、短歌であればNHK短歌にまつわる選者の方々や、詩であればココア共和国の選者の先生方の判断がベースとなる。

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自分にとって短歌とは何なのか、どのような事柄を、どのような形で表現したいのか、その結果どのような評価や反応が得られているのか。

それらをきちんと見極めながら、自分自身の創作を進めていきたいと思う。

 

ちなみにココア共和国4月号の内容が発表されたけれども、その中に私の名はなかった。

www.youyour.me

昨年の9月から散文詩を投稿しつづけて半年、自由詩を投稿した12月を除いては初落選となる。

落選した詩はこちらに載せることにした。

note.com

kakuyomu.jp

敗因は自分としては把握できているが、念の為ここには詳しくは書かずにおく。

この読みが正しければ、今月投稿した詩はココア共和国の方向性にかなうものではあると思うし、来月号は掲載されるかもしれない。この読みが外れて落選という結果に終わるかもしれないが。

とにかく自分自身の模索する詩の方向性と、ココア共和国の方向性は近しいということだけは明らかなので、今後は再度軌道修正をして挑みたい。