2022.06.11
これまでにも書いてきたように、私は体調を崩していたため、週末は別行動ということが多かった。
少々消化不良という感はあるけれど、それでも私もいい加減精神的に自立したいし、あまり依存してばかりもいられない。
土曜日は折本を作った後、何本かブログ記事を書いた。
折本はおかげさまでBOOSTをいただき、心から感謝申し上げます。引き続きBOOTHではPDFファイルのDL形式の折本を、noteではデジタルデータ配信を行なっております。
おまえは海の底から産まれ出て、やがて痛みをなぐさめるためにこの地上に遣わされた使者なのだ。──「この痛苦を慰撫するものとして」
ポケットモンスター サン・ムーンに登場する、アシレーヌ・ウツロイドへの憧憬から生まれた散文詩4編を収めた詩集です。
-収録作品-
この痛苦を慰撫するものとして(アシレーヌ)
無謬の抱擁(ウツロイド)
原初の海へと還るまで(ウツロイド)
虚ろな夢の名残り(ウツロイド)
ポケモン好きな方はもちろん、水無月となり、海を感じたい方にもおすすめの詩集です。
お好みに合わせてご利用いただければ幸いです。いずれも100円となっております。
それからひたすら記事を書いた。
ここのところ体調を崩していることもあって、かえって作業が捗っているのかもしれない。記事を書いている間は余計なことを考えずに済むのが助かる。
遠藤周作の作品の中に、知り合った女性が謎の自殺を遂げて、主人公がその気分を払拭するためにひたすら仕事をするという場面が出てくるのを記憶しているのだけれど、ちょうど私もそのようにしてブログ記事の執筆に励むということが多い。
現実はあまりにもどうしようもないから記事を書いて発散しなければ到底生きてはいけないのだ。
メンタル、フィジカル、交友関係、いずれもよろしくない状況の中で、私にできることはかなり限られている。
2022.06.12
相変わらず朝方の咳と寝汗で目が覚める。寝具を薄手のものに変えたほうがいいのかもしれない。
胃腸の調子も相変わらず悪いので、主人だけ出かけることになり、私は一日家にいた。
せめてもと彼杵茶の新茶を淹れて、山種美術館のポストカードを使って実家の面々に葉書を書いた。
友人に送ることも考えたけれども、返信に気を遣わせてしまうかもしれないと思い至り、引越し祝いを送ってくださる、歌会でお世話になってきたまさやまさんには、別途お礼状を書ければと思っている。
新居に引越してからというものの、出不精に拍車がかかっているのだけれど、なんとか投函したい。
この有様では詩誌への投稿もおぼつかなくなってしまう。体調が整うまでは、ココア共和国一本に絞ることにするかもしれない。
また短歌も相変わらず詠めていないのだけれど、もともと療養短歌、療養詩歌ということで作ってきたのだから、今こそこの状況を詠むのが宜しいのかもしれない。
気持ちの整理がつかないことも、短歌は受け止めてくれる器があると信じている。
困難な最中にあっても、そうして気持ちを歌に載せてきたし、これからもそれは変わらないのだろうと思う。
夏を詠んだ折本歌集も引き続き頒布しておりますので、よろしくお願いいたします。
療養短歌をテーマに詠んだ、短歌30首を収めた折本歌集のPDFです。
失われた恋への挽歌、過ぎ去った夏へのノスタルジーをサブテーマとし、ダークでゴシック、耽美な作風を志向しています。
世の終わり詩神は死せず海の果てきみとふたたび巡り逢うまで
AnthemはCoccoだったね沈黙を守ってふたり白百合の園
第四回笹井宏之賞落選作品50首を収めた短歌の折本です。
病める夏の日々を詠んだ、ゴシックな療養短歌を収めています。
この恋も忘れてしまう錠剤は不老長寿の薬となって
「しにたみのおさしみ」きみに告げたいの「おさしみ」としか云えないままで
ハルシャギク世界の果てをも埋め尽くし燔祭の焰を待つ初夏
発語に至るまでの時間を大切にしたいと、これまで繰り返しこの日記に書いてきた。
短歌もまたその時間を待っている最中なのかもしれないし、その時間を丁重に扱いたいとも思う。
詩は即興で書いていることもあり、詩の呼び声が聞こえないとなかなか書けないのだけれど、短歌もまたその瞬間というものがあって、それを逃さぬよう、日々の中で心を研ぎ澄ませていきたい。