ANIRON

ひとりごと日記

2022.08.12 駄本を引いたこととそこから考えたこと

どの本とは具体的には書かないが、久しぶりに駄本を読んでしまった。

大学時代に、駄本を掴むのは著者に問題があるのではなく、駄本を掴む側の教養レベルに問題があると云うことを口酸っぱく叩き込まれてきた身なので、これは恥ずべきことだと思う。

史学という場所はともすれば駄本やトンデモ本が跋扈する世界なので、それらを掴んだが最後、命取りになりかねない。それを避けるための本の見方を教わってもなお、ジャンルが違う本になると、時々駄本を掴む。これにはいたく反省する。

当たり外れがあって当然、とにかく量をこなすべし、という論もあるかと思うけれど、ハズレを引かないのには見識が必要で、その見識が少しでも欠けていたということはやはり恥ずべきだと思う。

そのハズレを引かない技術についてはここでは多くを語らない。四年制大学の学部を出ていればある程度身についているものだと思うので。

ただ時々血迷ってハズレを引くと、その理由を考えずにはいられない。なぜハズレだと思うのか、なぜハズレを引いてしまったのか。

タイトルに釣られて買う、これは最も悪手だと思っている。著者名を検索して、出てくる本で良し悪しを判断する間もなく買う。これも悪手だ。

電子書籍だとついその手間をほったらかしにして、心身ともに参っている状況でポチってしまう。これはただの怠慢に過ぎない。せいぜい買ったことを後悔するしかない。

念のため書いておくけれど、その本は一応全て目を通した上で駄本だと評価している。

ビジネス書の類は、基本的には最も大切なことは書かれていないという前提に立たなければならない。

なぜなら本だけで利益を得ようという考えが著者の側にはないし、セミナーや他のビジネスにつなげる副業として書いている場合が多く、肝心なことは多くは書かない。ましてや飯の種をそうそう他人に大っぴらに明かす人間などそういない。

その著者があまりにも多くの本を量産しているというのも危険信号で、多くの場合は希釈に希釈を重ねまくった内容が書かれているだけで、得てしてそういう場合は、大体どの本にも同じ内容が書かれている。

つまるところビジネス書にそこまで大きな期待をしてはいけないし、大手出版社から出ているからと云って当てにはならない。ましてやamazonのカスタマーレビューは見るべきではない。

これらの失敗を犯して私は駄本を手に取ってしまったわけだけれども、駄本は駄本なりに役割がある。それは「この程度のことであれば私でも書ける」という目安ができることだが、それもあまり健全なこととは云い難い。

ともすれば自分の力を過信することにもつながりかねず、過信は創作者にとって最も厄介な代物だということを肝に銘じなければならない。

あるいはKDPを作るのに、ある程度の指標にはなるけれど、これに関してはこの場では深く語らない。駄本を手本にしたところで、得られるものはたかが知れている。

ただ、駄本を駄本のままで終わらせるのは、仮にも対価を支払って本を読んだ身としてはやはり歯痒い。

せめて何かしら考える材料にしなければ、ただの無駄金になってしまう。

そこで自分が本を読む前に期待していたことを考える。私の場合は、音楽にしろ、文字情報にしろ、インプットする情報の質を高めることは、高みを目指す人間にとって必須のことではないかと考えたという背景があった。

そうすると、自ずと目先のタイトルに釣られるのではなく、問題の本質を捉えようとしなければならないということになる。

この場合だと、デジタル・デトックス関連の本を読む方がよほど有意義だったのではないかという結論に至るし、あるいは新聞を読むことを説く池上彰佐藤優両氏の本を読むことの方が妥当だったという結論に至る。

ただこれらの本はすでに既読であって、さらにそれをアップデートさせるような本と出会いたいと思ったのが血迷った最大の原因だった。

ならばこの著者たちの本を芋づる式に読むなり、実際にデジタル・デトックスのために生活習慣を整えるなりする方がよほど有意義だということになる。

私は一時期デジタル・デトックスのために夜22時以降はデジタル機器に触れないようにするという行いをしていた。その期間は一ヶ月継続できたが、その後ウクライナ情勢が悪化したこともあり、再びSNSやネットに入り浸りの生活が続いている。

snowrabbit21.hatenablog.jp

再びこの意識レベルに戻すためには、何よりも時間設定を厳密にする必要がある。

22時にタイマーをセットして、そこから先の時間はアナログの時間として、一切電子機器に触れないようにする。

人間は怠惰だし、私はそれに輪をかけて怠惰な人間なので、タイマーがなければなかなか実践できない。

自分の外部にあるものはどんどん使うべきで、Time Timerもこの頃はよく使っていた。

メンタルが弱るあまり、時間に縛られるのが嫌だという思いがあったため、ここ数ヶ月はほとんどそうしたアナログタイムを作れずにいたけれど、もう一度チャレンジしてみたい。