ANIRON

ひとりごと日記

2022.09.08 ペーパーウェル09出展原稿の初稿完成

第9回ペーパーウェルに出展する、折本散文詩集の初稿が完成した。

せっかくの場なので、BOOTHでの無料DL配信を視野に入れております。また併せて既刊の折本もDLしていただけるとうれしいです。

star-bellflower.booth.pm

私自身の病状がなかなか整わず、周辺のコンビニ事情の問題もあり、ネプリ配信は今のところ検討しておりません。

 

原稿は詩を書く合間に少しずつ進めていて、1番目・2番目・4番目と不規則な形で詩を書いたので、2番目と4番目をつなぐ3番目の詩を書いたのだった。

こうした変則的な作り方は普段はあまりしないのだけれど、整合性は自ずと取れるし、連作という点ではかえって良かったのかもしれない。

ハロウィンがテーマということで、一応、全年齢向けのブロマンスBLの人間を狩る吸血鬼×眠りつづける吸血鬼というイメージで書いたのだけれど、これには多分に「吸血鬼ノスフェラトゥ」や、萩尾望都ポーの一族』の影響があることを書いておく。

中でも『ポーの一族』は小学六年生の時に知り合いのご婦人から貸していただいて、『11人いる!』や『トーマの心臓』と併せて読んだのだけれど、その中でも一際エドガーと眠りつづけるアランの図が美しく見えて、印象深かったのだった。

作中でBLであることは明言していないので、男女のNLとして読んでいただいてもいいし、あるいは百合として読んでくださってもいいのだけれど、こうした背景があったことは書いておきたい。

それから西條冴子さんのドールには多分に影響を受けて書いたので、リスペクトをこめて人形というモティーフも作中に取り込んだ。

booth.pm

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ただ、全編にわたって取り入れたのは「詩」そのもののモティーフで、普段はあまり詩を書く際に「詩」の持つ美的な響きに囚われ過ぎないようにしている分、耽美に拠って書くことにした今回は、そうした美的なニュアンスも含めることができて、それも喜ばしかった。

初心に帰ってもっぱら耽美に徹しようと思って作ったのだが、詩を書く喜びを切実なほどに感じることができた。

ここのところもっぱら詩を書くことが苦しくてしょうがなかったし、自分にはなんら才能がないと思って塞ぎ込む日々を送っていたので、こうして自分の好きなものに全振りして詩を書けたのは、いい意味で緊張をときほぐしてくれたと感謝している。

無論詩と対峙することは大きな困難を伴うし、その道のりは決して平坦ではない。私自身もさらに詩をアップデートさせていくべく、さまざまに詩歌に触れて勉強して、さらに詩作に励みたい。

ただそうして自分の内面と対峙し、深く深く潜っていく中で、一息つきたい時もある。

そういう時に同人の力を借りることは有効だと感じたし、趣味的に詩を書くという領域も大切にしたい。

思い返せば私が小説を書けなくなったのは、プロ志向の文学理論を意識するあまり、自分の「好き」という気持ちからかなり隔たってしまったところに原因があった。

今一度原点回帰をして、自分の詩のあり方を捉え直すことも大切なのかもしれない。

耽美的な作風で詩を書いていた頃に作っていた詩集の既刊は二冊あり、おかげさまで第二詩集『真珠姫の恋』はロングセラーとなっております。

耽美主義を掲げ、SF・中華幻想・仏教、そして著者のふるさとへの憧憬をテーマとした、第二散文詩集です。
以下の十編の詩を収めています。

-収録作品-
青磁の爪
白狐譚
鶯姫
エリザベート・バートリの末裔
いにしえのうた
最後の手紙
人体標本
真珠姫の恋
補陀落渡り
地獄の白百合

また第一詩集『挽歌-elegy-』の冒頭に載せた「マディソン」は周囲から特に好評をいただいた作品です。

罪人の冠を頭にいただき、人の子を惑わしたすべての女の恨みを纏って、私は消えてゆく。
嘉村詩穂の個人詩集。 個人サイト「紫水宮」と主宰している文芸サークルかもめのweb文芸誌「かもめソング」に発表した詩に、書き下ろしを加えた散文詩集です。
耽美主義を掲げ、表題作となった「挽歌」を中心に、主に和風・東洋風の幻想的な詩を収録しています。

-収録作品-
マディソン

逝春(せいしゅん)
よみひとしらず
或神話研究者の最期
挽歌
或楽師の書簡
緋鯉抄
調香師の終末
秋菊
夕波千鳥
秘仏
雪女郎
墨色の使徒

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