ANIRON

ひとりごと日記

2022.12.01 井上智介『どうする? 家族のメンタル不調』を主人に先駆けて読む

ここのところ統合失調症の調子がめっぽう悪く、主人にも度々迷惑をかけてしまったり、主人がいつ私との離婚を切り出すかわからないという妄想に取り憑かれて、完全に人間不信に陥ってしまい、主人を困らせたりしたので買って読んだ。

主人に読んでもらうつもりで買ったのだけれど、彼は貸した本は長らく借りるタイプなので、それに先駆けて私が目を通すことにしたのだった。

書かれている内容はどれもあるあるな困りごとで、読んでいてその回答が明快かつ具体的なのがとても良いと感じた。

例えば私は主人との予定の約束を全く守れないタイプで、主人はそれに対してストレスを感じてしまうことが度々あったのだけれど、その心理的な原理が掘り下げられて書かれていてわかりやすく、またその対処として、初めからケアする側が期待しないことが挙げられていた。

また入院についても詳しく書かれており、実家と絶縁して実家に帰れない身の上になってしまったので、入院という手段が思っていたよりも敷居が高すぎないことに、幾らか安堵したのだった。

主人に常に迷惑をかけているという自責感から、いつか追い出されてしまうのではないかという妄想がはじまったのだけれど、その主人が読んで、幾らかでも気が楽になりそうな箇所がいくつかあった。

例えば家の外に居場所を作ること。これに関しては主人は読書会を方々で開いたり、参加したりしているし、私以外の密度の濃い同性の友人も何人もいて、そのコミュニティも定期的に機能しているのがありがたい。

仕事帰りにゲームセンターでBeatmaniaをしたり、ふらっと書店や陶器市などに立ち寄ることもあるので、家以外の場所に居場所があるというのは、私としても心強いなと思う。

ただし、主人は基本的に人の悪口や愚痴を云わないタイプなので、おそらく私の愚痴をこぼせる相手もあまりいないのではないかと思う。身の回りに精神疾患に理解のある人が多いわけではないので、どうしても話しづらいのだろう。

そうすると、いかんせん主人のストレスは溜まる一方であって、私の妄想もそれに伴って加速し、悪化する一方なので、主人が安心して話せる相手がいればいいのにと思う。この本では親戚に話すのがいいと書かれていたけれど、果たしてその相手がいるかどうかは、私は主人ではないのでわからない。

また主人だけでなく、私にとってもメリットはあって、「気晴らしに無理に誘わないでください」とか「生活リズムを規則正しくしようとしなくても大丈夫」と冒頭に書かれていたのは助かった。

実のところ私は主人に寝かしつけられないと一人で眠れない日々が続いているのだけれど、それは主人にとってもさぞ負担になっているだろうと思っていたし、私自身も好きなだけ起きて、寝たい時に眠りたいという気持ちがあった。

また気晴らしに誘われたり、あれこれと気分転換を勧められるのが負担に感じてもいたので、そこが少しでも解消されれば楽になるのではないかと思う。

そういうわけで、患者にも、ケアをする家族にとっても有意義な一冊だと感じた。