ANIRON

ひとりごと日記

2022年のベスト本

特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと

はじめに

今年はなかなかインプットが捗らず、軽めの本が中心となってしまった。

そのような中でも詩歌は引きが良く、読んだ本は大抵当たりといういい一年になったかと思う。まだまだインプット量を増やしていかねばならないので、来年はいっそう励みたい。

また短歌読書会で読んだ、水原紫苑『如何なる花束にも無き花を』、横山未来子『金の雨』、大森静佳『カミーユ』はいずれも素晴らしかった。

自分自身の作歌が後半で失速したことから、なかなか年末にかけては読めずにいたが、それでも弱り果てて手に取った木下龍也『あなたのための短歌集』には感涙せずにはいられなかった。

また秋から冬の入り口にかけて読んだ正岡子規『仰臥漫録』は、ちょうど時期的にも重なる部分があり、没入感をもって読むことができて嬉しかった。

今年のベスト本は間違いなく吉増剛造『詩とは何か』だろう。歯応えのある詩論を自分なりに咀嚼しながら読んだ今年の春先の時期は、詩作も脂が乗り、充実したひとときを過ごせたと思う。

漫画は読むのが苦手なわりには何冊か気に入ったものが見つかったので、併せてご紹介する。

 

詩歌

現代詩

吉増剛造『詩とは何か』

下記のリンクに詳しく書き溜めてきたけれど、今年のベスト本は間違いなくこの一冊となる。

歯応えのある詩論で、素人にはなかなかその真意を図ることが難しいところもあったけれど、それでも自分なりに頭を使い、時間を費やしてこの本と向き合えた喜びは大きい。

また「はじめに」にも書いたように、この本を読んでいた時期にはココア共和国に投稿した詩も撰者からの反応がよく、また改めて再読して、今一度自分の詩について考える契機としたい。

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

短歌

水原紫苑『如何なる花束にも無き花を』

短歌読書会第一弾で扱った歌集だった。

aniron.hatenablog.com

読書会を終えて、この歌集は、現代歌人の到達点の一つとなる歌集だろうと思ったのを覚えている。

その鮮烈な印象と、作者自身に、そして時の権力者に向けられる眼差しの徹底した鋭さには、もはや脱帽するしかない。

水原紫苑の歌ぶりを小手先で真似ようとしたところで、文語表現そのものに対して、強い矛盾を抱きながら、その矛盾とひたむきに向き合う精神力の強さは、素人には到底真似できるものではない。

今年読んだ歌集の中で最も格調高く、そして最も完成度の高い水晶の結晶のような一冊だった。

 

横山未来子『金の雨』

こちらも読書会テキストとして扱った歌集の一冊。

横山未来子は読書会メンバーである主人が元々好きな歌人で、読むことになったのだった。

aniron.hatenablog.com

徹底した観察眼と卓越した技術が光る歌集で、水原紫苑の歌集が水晶だとすれば、こちらは翡翠と云うべきか。

柔らかで繊細な温もりを感じさせながらも、その宝玉のように結実した短歌の数々は、見事と云う他ない。

大森静佳『カミーユ

今年最も影響を受けたのは、間違いなくこの大森静佳『カミーユ』だった。

aniron.hatenablog.com

同じく短歌読書会のテキストに選んだ一冊で、その陶酔的でいて自己を冷徹に見つめるまなざしは、こういう短歌を詠みたい/詩を書きたいと思わせた。

大森静佳の作品は今後ともじっくり読んでいきたいと思っているし、その系譜の源流にいる山中智恵子の歌集ももっと読みたい。

短歌と向き合う厳しさと、その魅力の両方を伝えてくれた歌集となった。

 

木下龍也『あなたのための短歌集』

短歌を詠むのに疲れて、これから先どのように詠めばいいのかわからなくなって読んだ一冊。

図らずも滂沱の涙を流すことになり、この歌集に収められた短歌に自分の抱えていた悩みの根源を見透かされてしまった気がして、短歌の力、言葉の力というものをまざまざと思い知らされた。

短歌を詠む厳しさも苦しさも乗り越えた先に光があると、この歌集は教えてくれた気がする。

俳句

正岡子規『仰臥漫録』

病み疲れた10月に、主人が買ってきた『暮しの手帖』に掲載されていたのがきっかけで手に取った。

ちょうど秋ごろの日々を綴った俳句日記となっており、病に臥せりつつも俳句を詠み、俳友や家族と交流する正岡子規の姿が克明に綴られている。

元々日記を読むのは好きな人間なのと、子規は療養詩歌を作っていることから、必ず読まねばと思っていた俳人でもあったので、手に取れたのを嬉しく思うし、未だに子規の日々に自分自身を重ねるところがないわけではない。

 

漫画

長くなるので漫画は記事をもって感想に代えさせていただきたい。

少女終末旅行』は漫画を読むのが苦手な私が今年唯一完走できた連作漫画だったことは書いておく。

少女終末旅行

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

 

『ご飯は私を裏切らない』

aniron.hatenablog.com

 

『疲れた人に夜食を届ける出前店』

aniron.hatenablog.com