昨日、商業出版のブックライティングの最後の案件が無事に納品できて、ようやくこの一ヶ月に及ぶ仕事が終わった。
原稿は全部で5本、合計2万字で、字数としては大したことのない数字なのだけれど、趣味でブログを書くこととは異なり、重大な責任を伴うので、どうしてもプレッシャーがその分かかる。
この間はできるだけ規則正しく生活することを心がけたし、睡眠時間を確保して、拒食気味ながらもほとんど無理矢理食事を摂り、〆切は全て前倒しで仕事を終わらせて守ることができた。
文章を書くこと自体は全く苦にならないし、そのスキルは先の仕事である『2023-2024年版 ユーキャンの保育ダイアリー』のライティングを通じて先方にも認めていただいているので、課題はとにかく体調管理の一点に尽きた。
リテイクを重ねながらも、こうして無事に仕事を終えられたのも、ひとえに対応してくださった取引先の方のおかげと感謝している。
今回いただいた案件の本のクレジットには嘉村詩穂の名前を入れていただくことになった。
少しずつこの名義での経歴が厚みを増していくことが、今は何よりも嬉しい。
今後また案件をいただけるかどうかは、今回の仕事の評価次第ではあるが、またいただけるようにという一心で仕事に励んだつもりだ。
そうして仕事のことを生活の中心に据える日々がようやくひと段落ついたけれど、次は小説のご依頼に応じなければならない。調べものをするための資料を揃えて、プロットを立てるところからのスタートとなる。
これまで詩歌に専念していたこともあり、しばらく小説から離れていたこともあって、ふたたび小説と向き合うことは容易ではないだろうけれど、それでも離れている間、ずいぶんと様々な形で「物語」に触れてきたし、その過程でプロットを構造的に作っていく重要性も噛み締めた。なんとかそれを活かせればと思う。
今年は注文に応じて文章を書く一年となりそうなので、その分、体調を崩しすぎないように気を配らなければならない。そのノウハウは仕事を通じて獲得できたので、あとは今後とも徹底して守りたい。
ノンフィクションからフィクションへと、執筆のモードを切り替えるためにも、小説はもっと積極的に読んでいきたいし、そのためにも先日は小説10冊、資料10冊、計20冊の本を買った。
中でも「これは直接的に影響しそうだ」という作家に関しては、集中的に読んでいきたいと思っているし、それを見越して選んでもいるので、しっかり読み込みたい。
小説を書く喜びも、その苦しみも、一昨年前は嫌というほど思い知った。その困難を乗り切れるかどうか、まだわからないけれど、せっかく与えていただいた機会だから、それに応えられるように励んでいきたい。