Amazonポイントが2000ポイントほど貯まっているので、何か本でも買おうか、と思ったことが徹夜の第一の原因だった。
いきおい何を買うべきなのかという問題に差し掛かり、小説をこの先書いていくべきか、詩歌を作るべきかという選択にふたたびぶつかった。
ライターとしての仕事もある上に、元々持病もあり、心身ともに丈夫ではないので、小説は一旦除外した方がいいのではないかと思っていたのだが、今回小説のご依頼をくださった方から、この春に商業誌に掲載される時代ファンタジー小説「all the good girls go to hell」についてねんごろに評価していただいていて、とにかく求められていることをやっていこうという年初の考えにふたたび立ち戻ることになりそうだ。
考えはうまくまとまらないし、自分自身の体調に大きな皺寄せが行くことになるので、これでいいのかと何度も自問するけれど、求められていることに対して応じられないのはやはり悔しい。
小説を書く足がかりはまだ得られていないけれど、翌日になってTwitterを眺めていると、魅力的な世界観で独自の神話世界を作っておられるイラストレーターさんに行きあたった。
かつて、私もまたオリジナルの和漢折衷の世界観で小説を書いてきたし、その一作である「山妖記」は2019年のカクヨムコン短編部門の最終候補に残ることができた。
他にも「翠の鳥」や、商業誌に載せていただいた「翡翠譚」など、一連の作品は世界を異にしながらも、どこか共通の和漢折衷の異世界ファンタジーというベースで成り立っている。
その世界の設定はずっと温めてきたし、この世界を構築していけるのは少なくとも私自身しかいないので、まずは世界観を改めて作っていく作業から始めたい。
昨日、依頼者さまからお言葉をいただかなかったら、あるいは今日その神話的世界を作るイラストレーターさんのイラストを拝見しなかったら、私は小説をもはや書けないものとして投げていたかもしれない。
これまで築いてきた習慣や時間の使い方を大きく見直すことになるので、その恐れもあって手足を出せずにいたけれど、ふたたび小説と対峙するためにも、しっかりと本を読んでいきたい。